【今週の振返り】底から3日で948円も戻して249円上昇した週

2014年12月20日 20:11

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「原油先物の損を日本株を売って穴埋め」。グローバルマーケットではその程度の扱われ方の東京市場の存在の耐えられない軽さ。

 日経平均は323.22円高の17142.95円と前日高値の上に250円を超える大マドを開けて始まる。TOPIXも25ポイントを超える大幅高でスタート。午前9時台のうちに17200円台に乗せるが17250円には届かない。10時台は17200円前後の水準で小動き。前日までとうって変わった平穏さ。上海、香港をはじめアジア市場は順調に全面高で始まった。11時には17250円にもタッチして前引けは17247円で、前日比で428円も高くなった。

 後場は前引けとほぼ同水準で再開し、午後0時38分に17274円の高値をつけるが、12日のSQ値17281円には届かない。しばらく17250円付近の水準を維持していたが、1時40分すぎには17200円割れ。その後は17200円をはさんで上に行ったり下に行ったりで、上値を追えるようなムードはなくなった。為替のドル円も前場より少し円高方向に振れていた。大引けで17200円台を回復し終値は390.32円高の17210.05円と続伸した。日中値幅は138円。TOPIXは+24.31の1376.32でこちらは4日ぶり反発。売買高は27億株、売買代金は2兆8877億円だった。

 全セクタープラスで、上位は倉庫、食料品、水産・農林、鉱業、石油・石炭、サービスなど。下位は繊維、化学工業、卸売、銀行、電気・ガス、証券などだった。

 18日のNYダウは421ドル高で連日の今年最大の上昇。上げ幅は3年1ヵ月ぶりの大きさだった。NASDAQ総合指数も104ポイントと3ケタ上昇。「利上げはまだ先」というFOMCの効果がアジア、ヨーロッパ市場をリスクオン・全面高にし、新規失業保険申請件数は市場予測を上回る改善を示し、フィラデルフィア連銀製造業景況感指数は低下したがCB景気先行総合指数が市場予測を上回る伸びでそれをカバーした。原油先物市場が反落しても、ロシアのプーチン大統領が「低迷脱却まで2年かかる」と言っても、ギリシャの国会が大統領を選出できなくても反応薄。19日朝方の為替レートはドル円は119円近辺で円安、ユーロ円は146円台前半で円高方向に振れた。

 日経平均は300.96円高の17511.01円で始まり、11日の「まぼろしのSQ値」17281円、前週末12日の終値17371円、前日の25日移動平均17404円を一気にゴボウ抜きし、連日の大マド開け。TOPIXも大幅高だが1400台にあと一歩及ばない。日経平均はすぐ17500円割れするが、先物が先行して現物の225種に値がつくのを待つ形で数分の間に17500円台に乗せ、TOPIXは1400台に乗せた。9時38分に17551円の高値を取った後は17500~17540円で安定した値動き。10時台に17500円を割り込み10時17分に15471円の安値をつけるが、上海総合指数がマイナス、香港ハンセン指数がプラスで始まると17500円台に戻る。11時台は水準を少し上げ、前引けは17540円で前場は上下80円の幅で動いた。

 昼休みに為替のドル円は119円台にタッチ。後場開始直前、前日から開かれていた日銀の金融政策決定会合の結果が出て金融政策の現状維持を多数決で決めた。後場は上げ幅を縮小して始まるが、すぐに反転して午後0時17552円の高値を取るものの、そこまで。それでも1時台になると日銀会合の結果を受けた円安進行を味方に上昇して17600円に迫り1時45分、一時的に17600円にタッチ。2時台も終盤になると2時48分に17607円をマークし、大引けではさらに上げて終値は411.35円高の17621.40円で高値引け。悪夢の月曜、火曜の後に3日続伸して3勝2敗、前週末12日終値から249.82円上昇して今週の取引を終えた。ハッピーエンドで終わりよければ全て良し? 日中値幅は150円。TOPIXも+33.29の1409.61と続伸して高値引けし1400の大台に乗せた。売買高は27億株、売買代金は2兆8846億円。

 プラスセクター上位は不動産、証券、輸送用機器、銀行、その他金融、保険など。下位は空運、倉庫、石油・石炭、電気・ガス、建設など。マイナスセクターは水産・農林。(編集担当:寺尾淳)