2015年は未(ひつじ)年だ。一説によると干支の中で羊という文字には豊作への願いが込められているという。羊年である2015年の景気は豊作となるだろうか。そんな願いもあってか、商号に「羊(未)」を含む(漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字)企業の調査が行われた。
株式会社東京商工リサーチは「羊」を商号に使用している企業の全国調査を実施し、24日、その結果を発表した。それによると、「羊」を商号に使用している企業全国で226社あるという。漢字の「羊」が144社と、全体の63.7%を占めている。
このうち、漢字の「羊」を使用している企業は144社(構成比63.7%)と最も多く、次いでひらがなの「ひつじ」が72社(同31.8%)、カタカナの「ヒツジ」が8社(同3.5%)だった。また、ローマ字の「HITSUJIと干支の「未(ひつじ)」を商号に使用している企業は各1社(同0.4%)だった。「HITSUJI」はなかったという。
商号に「羊・ひつじ・ヒツジ・HITSUJI・未」を使用している226社のうち、「未」年に設立された企業は16社(構成比7.0%)あった。内訳は、2003年が5社と最多で、以下1991年と1967年が各3社、1979年が2社、1955年が1社だったという。また、未年に設立された企業で、業歴が長かったのは、毛布・毛織物・寝具類販売の株式会社千葉三羊(1967年設立、千葉県)だった。
産業別では、サービス業他が102社(構成比45.1%)と最多。以下、小売業46社(同20.3%)、製造業34社(同15.0%)、情報通信業12社(同5.3%)と続いた。
業種別では、織物・衣服・身の回り品小売業が28社(同12.3%)、次いで社会保険・社会福祉・介護事業25社(同11.0%)、医療業21社(同9.2%)、食料品製造業19社(同8.4%)の順。食料品製造業19社のうち、18社が羊羹製造業だった。
同社によると、この調査でみるかぎり、「羊」を商号に使用している企業の設立年と干支との関連性は薄いという。しかし、衣服の原料となる羊毛をイメージさせる織物・衣服・身の回り品小売業で「羊」を使用している企業が多かった。また、企業の本社所在地の地名が商号に使用されやすいこともわかったとしている。(編集担当:慶尾六郎)