経済政策・安保で自民に対峙 長妻元厚労相

2014年12月30日 09:46

 民主党代表選挙に出馬を表明している長妻昭元厚生労働大臣は自身のHP「私は闘い続ける、政権再交代」との記述の中で自民党との対立軸を示すとともに、特に格差社会を拡大させる安倍政権の経済政策と次期通常国会で見直される安保法制に強い危機感を示し、これら問題に対峙する姿勢を鮮明にしている。

 長妻議員は先の総選挙で「格差を拡大し、人の能力をつぶして何が経済成長なのか」と安倍政権の経済政策を批判。

 安保についても「日本は情報を制限して空気を作り上げさえすれば、一気に極端な方向に動いてしまう」と危惧し「70年前の戦争の反省に立って国家運営をするべき。70年前の反省に立たない国家運営がはじまったときは体を張って阻止しますといったことを中心に」先の総選挙で訴えてきたと紹介。

 そのうえで、こうした訴えに「街頭で大変多くの方からご意見をいただいた。ご支援をお願いすると、逆に、『私たちからお願いする。国がおかしな方向にいかないようにしてほしい』と言われた」と危惧する国民の多いことも紹介した。

 また、格差社会について「今、所得格差を現わす相対的貧困率が先進国で米国に次いで高くなっている。日本は特に子ども、高齢者、非正規雇用、この3つの格差は限界に近付きつつあり格差是正が緊急の課題」との認識を示し「親の介護のために会社を辞める人が年間10万人に上る現在、介護や育児支援を適切に整備すれば、会社を辞める人が減り、成長の基盤を崩さなくて済む」とも。

 長妻議員は「日本人は、他国と異なり、死ぬときに最も貯金を持っている。社会保障によって老後の安心を提供することで消費の増加が期待できる」とし、社会保障の充実が、老後への不安を和らげ、消費にもつながるとみている。(編集担当:森高龍二)