安保法制提出は5月連休明けか

2014年12月29日 09:18

社会民主党の福島みずほ副党首は「2015年は雇用の破壊と社会保障の切り捨て、5月に戦争立法が出てくることを阻止する年」と位置付け、「4月12日の県議会議員選挙、政令指定都市の議会議員選挙が終わり、26日に市議会議員選挙、区議会議員選挙、5月3日の憲法記念日が終わったら、18本ともいわれる戦争立法が出てくる予定」と安保法制の一括上程が5月の連休明けになるとの見方を示した。

 福島副党首は「5月の連休明けに多数の戦争立法を提出し、6月末までに強行採決し、直後に国会を閉会にすることが考えられる」とも指摘。警戒感を強めている。

 安保法制は自衛隊が実際に動く規定を定める重要法案だけに、強行採決は国民の懸念を大きくすることになろう。当初の会期で審議できない場合は会期延長を行っても、国民に分かり易い国会審議をすることが巨大与党の責任として、求められている。

 福島副党首は安保法制が5月までに出ないのは「4月の統一自治体議員選挙前に、法案を出すと議論が起き、論点になり、与党に不利になると考えていると思われるから」とする。

 一方で特定秘密保護法案の強行採決での成立を前例として「特定秘密保護法案もなかなか国会に提出されず、提出されたと思ったら、極めて短い時間の議論で強行採決し、国会閉会となった。同じようにやろうとしているのではないか」と警戒する。

 18本以上の関連法案について、福島副党首は正確なことはわからないと前置きしたうえで、内閣官房の資料として(1)我が国の防衛に直接関連する法制として「武力攻撃事態対処法、自衛隊法(防衛出動に関連した規定)、その他の事態対処法制、国民保護法、特定公共施設利用法、米軍行動関連措置法、海上輸送規制法、捕虜取扱法、国際人道法違反処罰法(2)公共の秩序の維持に直接関連する法制として「自衛隊法、海賊対処法」(3)周辺事態への対応に関連する法制として「周辺事態安全確保法、船舶検査活動法、自衛隊法(周辺事態に関連した規定)(4)国際平和協力等の推進に関連する法制として「国際平和協力法、国際緊急援助隊法(自衛隊は1992年の改正以降参加)、自衛隊法(国際平和協力業務等に関連した規定)、派遣処遇法、(時限法・失効)旧テロ対策特措法(時限法・失効)旧補給支援特措法(時限法・失効)旧イラク人道復興支援特措法」などがあると紹介している。(編集担当:森高龍二)