1月の新型車、Honda S660の発表から怒濤のニューモデル・ラッシュとなるようだ。まず、3月同社の5ナンバーミニバン「ステップWGN(ワゴン)」が予定よりもやや遅れてフルモデルチェンジ。新型が登場する。
2013年11月に、走りと燃費を高次元で両立させる新世代パワートレイン技術「EARTH DREAMS TECHNOLOGY(アース・ドリームス・テクノロジー)」を活用した、小型車および中型車に最適な直噴ガソリンターボエンジン「VTEC TURBO」を3基発表していた。
この新型ステップワゴンは、そのうちの1基である1.5リッター直列4気筒直噴ガソリンターボエンジンを搭載する新型車だ。新型エンジンは、VTECをはじめとした可変動弁機構を適用し、徹底した低フリクション化を図った新骨格直噴エンジンだ。これに低イナーシャ高応答ターボチャージャーを組み合わせ、従来の2リッター自然吸気エンジンを凌ぐ高出力&高トルクと低燃費を両立した次世代のコンパクトエンジン。いわゆる世界的なトレンドである“ダウンサイジング”エンジンのひとつである。
この新エンジン、噂のスペックは最高出力180ps/6000rpm、最大トルク26.5kg.m/2500rpmだという。強力なエンジンで、最大トルクが2500rpmという低回転域で発生する現在のトレンドに沿ったエンジンだ。なお、燃費は18.0km/リッター(JC08モード)程度の好燃費となる。噂に上っていたステップワゴン・ハイブリッド(HV)は今回発売されない。1年後をメドに遅れて追加されるもよう。果たして、トヨタ・ノア3兄弟の牙城を崩せるか、デビューが待たれる。
このステップワゴン続いて4月に、2008年にデビューした息の長い人気モデル「フリード」が6年ぶりに新型に生まれ変わる。この新型フリードのパワーユニットは、同社のフィットやヴェゼルと同じ1.5リッターハイブリッドシステムだ。燃費は30km/リッター(JC08モード)を狙ってくる。また、遅れて新世代ダウンサイジング・エンジンのひとつである1リッター直列3気筒直噴ガソリンターボエンジン搭載車が登場する予定だ。この新エンジンの最高出力は130ps/6000rpm、最大トルクは20.4kg.m。つまり1.6リッタークラスの最高出力と2リッタークラスの最大トルクを持ったエンジンなのだ。
残るホンダの新世代エンジン、2リッター直列4気筒直噴ガソリンターボエンジンは秋に登場する新型シビック・タイプRに搭載してデビューする予定。このエンジンは300ps/6500rpmの最高出力、40.8kg.m/2000rpmの最大トルクを誇る。この久々のシビック・タイプRは、そのエンジンだけではなく“R”の名に恥じないスポーツモデルに仕上がっているという。(編集担当:吉田恒)