損害保険ジャパン日本興亜株式会社と一般財団法人リモート・センシング技術センター(RESTEC) は2014年12月26日、ミャンマーの農家を対象にした「天候インデックス保険」を共同開発したと発表した。今後、ミャンマーの保険会社を通じ、2015年度からの販売開始を目指す。
ミャンマーは、GDPの約4割を農業が占めているが、近年の気候変動によって、干ばつや洪水などの自然災害が多発しており、農家に多大な被害をもたらしている。損保ジャパン日本興亜は、気候変動に対する適応策として、ミャンマーの隣国であるタイの稲作農家向けに「天候インデックス保険」を2010年から提供している。今回、それのミャンマー向け商品を開発した。
特長は、RESTECとともに宇宙航空研究開発機構(JAXA)が提供する衛星全球降水マップ(GSMaP)等の人工衛星データを活用することで、人工衛星から推定された雨量を活用した。保険対象者(被保険者)は対象地域の農家、対象作物は 米、ゴマである。対象地域は、マグェ管区、ザガイン管区を含むミャンマーの中央乾燥地帯。対象リスクは、干ばつ(雨季の少雨リスク)で、補償内容は、人工衛星から推定された雨量が事前に定めた値を下回った場合に、事前に定めた金額を保険金として支払う。
損保ジャパン日本興亜とRESTECは、今回の対象リスクとなっている干ばつ以外にも、サイクロンや多雨のリスクを対象にした「天候インデックス保険」の開発に着手しており、今後もミャンマーにおける気候変動に適応する商品やサービスの開発を強化していくとしている。(編集担当:慶尾六郎)