安倍政権に「覇道の政治の始まり」を危惧

2015年01月05日 21:10

 野田佳彦前総理はさきの総選挙期間中に安倍晋三総理と菅義偉官房長官が官邸を離れ、全国遊説していたことに「危機管理上、歴代政権ではあり得ないことだった」とその対応を強く懸念した。

 そのうえで「野田政権下でも(前々回の総選挙の際)藤村官房長官が地元に帰ったのは僅か1日。その時は、私が在京で留守番役を務めた」と危機管理上、揃って官邸を離れることは、歴代の政権がやってこなかったと批判。

 先の選挙では世耕弘成官房副長官が留守をカバーして記者会見もこなしていたが、記者団からも、総理と官房長官がそろって官邸を離れ遊説していて危機管理は大丈夫かとの質問や懸念の質問が提起されていた。

 野田前総理は、こうした安倍総理らの対応について「解散・総選挙という限られた期間の間にも、安倍政権は従来の暗黙のルールや掟を次々破り、その結果『黄金の4年間』を手に入れ、その基盤をさらに強化することに成功した。選挙の結果という民意は厳粛に受け止めなければならないが、私は覇道の政治の始まりを強く危惧している」と安倍政権が独断で政治を進めるのではと覇道に走る懸念を隠していない。(編集担当:森高龍二)