老後の金の半分を株に投資する?前総理がけん制

2014年12月08日 09:03

 野田佳彦前総理はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による年金資金運用先の株式比率を安倍政権が50%に引き上る方針を決めたことに「老後のための年金資金の半分を株に使おうとしている。老後のための蓄えの半分を株に投資するだろうか。そんな人生設計はない」とリスクが大きすぎると提起した。

 野田前総理は「資産130兆円というと世界最大の機関投資家になるから、株価に影響する。安倍内閣の支持率が高いのは株価が高いからだ。だからといって、年金資金を使って株価操作していいのか」と危機感を示した。

 野田前総理は「自民党政権の頃、消えた年金問題を私たち民主党が明らかにした。年金記録は見つかれば皆さんの元に戻すことができる。130兆円の年金資金を株で失敗したら取り返すことはできない」とも語った。

 また、松原仁元消費者担当大臣は麻生太郎副総理が遊説先の長野県などの演説で株価が上昇したのに「利益を出していないのは、よほど運が悪いか、経営者に能力がないかだ」と語ったことに「これこそ強い側の論理」とし、庶民の力をよみがえらせる経済政策が必要だとした。(編集担当:森高龍二)