2014年、ルノー・ジャポンは年間4662台のルノー車を販売した。前年同期比123.6%で、インポートカーの2014年実績103.4%を大きく上回った。これは過去最高記録だ。
東京オートサロンの会場で会見したルノー・ジャポンによれば、「数年前には年2000台を割り込むほどの販売状況だったが、この上昇傾向に貢献したのは、ルノー・ジャポンが前期毎月のように実施した「特別限定車戦略」と、一昨年の9月から日本市場に投入した新型ルノー・ルーテシア(本国名:クリオ)の好調な販売だ」という。この結果、これまでのルノー・ジャポンの売れ筋だった多目的車カングーと2枚看板に育ったというわけだ。
そのルノー・ジャポンが昨年末にメガーヌ・ルノースポール(RS)シャシーカップをベースに開発した、メガーヌ・ルノースポール(RS)トロフィー、特別限定3モデルを、2015年2月5日から、全国のルノー正規販売店で限定販売するとサプライズな事実を公表した。
メガーヌRSは、ルノーのモータースポーツ部門がレースやラリーなどルノーのモータースポーツへの長年にわたる取り組みにから得たノウハウを取り入れ、世界中の自動車メーカーが走行性能向上・テストのために利用するニュルブルクリンクサーキットで鍛えた、ルノー・レーシング直系のスポーツハッチだ。
メガーヌRSトロフィーは、メガーヌRSシャシーカップをベースに、5000rpm以上でのトルクの落ち込みをこれまでより抑えるようチューニングを施した、273ps(201kW)/5500rpm、36.7kg.m(360Nm)/3000rpmを発生するエンジンを搭載した。このエンジン特性の変更により、コーナリング中の6速マニュアルトランスミッションのシフト操作を減らすことができ、その結果コーナリングスピードを高めることに成功したという。また、ノーマル比で4㎏軽量な、アクラポヴィッチ製チタンマフラーを採用した。
3台のなかで最も過激なチューンを受けたメガーヌRSトロフィーRは、ドイツのニュルブルクリンクサーキットで、昨年6月に量販FF車最速となる7分54秒36(2014年6月現在)を記録したトップモデル。このモデルは、メガーヌRSトロフィーの装備に加え、オーリンズ製車高調整式ダンパー、スピードライン製19インチブラックアロイホイール、ミシュランパイロットスポーツカップ2タイヤ軽量なコンポジットフロントスプリングを採用、さらに軽量化のためにリアシートを取り外した2シーターモデル、左ハンドル仕様。
ところで、メガーヌRSトロフィーSだ。このモデルは、ルノー・ジャポンの提案で実現した日本オリジナルモデルだ。つまり、2座のトロフィーRにリアシートを装着した5座、右ハンドル仕様とした特別なモデルなのだ。スピードライン製19インチレッドアロイホイールは赤となる。
この日本市場のために作られたフレンチ・ホットハッチは、全国のルノー正規販売店で予約注文を受け付ける。メガーヌ・ルノースポール・トロフィーSは限定60台で、価格は477万円。(編集担当:吉田恒)