元慰安婦名誉回復へ韓国側の意識の強さ浮き彫り

2015年01月17日 10:02

 韓国の徐清源(ソ・チョンウォン)韓日議員連盟会長ら一行は安倍晋三総理や公明党の山口那津男代表、民主党の高木義明代表代行らと意見交換する中で、慰安婦問題、特に元慰安婦の方々への名誉回復問題を取り上げた。

 安倍総理との会談では「日本がまず元慰安婦の女性の名誉を回復するのに最善の努力をつくすよう」期待をのべた。

 安倍総理は「筆舌に尽くしがたい思いを持っている。河野談話を継承する」と応じる一方、1965年の請求権協定で解決されているとの従来の考えを改めて伝え「政治問題化、外交問題化することは慎みたい」としたうえで「日韓両国は戦略的利益を共有する最も大切な隣国同士」と強調。

 安倍総理は「課題があるわけでありますが、課題があるからこそ対話を重ねることが重要。常に対話のドアはオープンとしている。本年を日韓関係の改善に向けた1年にしていきたい」と答えた。

 山口代表は徐会長が「従軍慰安婦問題の早期解決に向けた実務レベルの努力を加速させたい」意向を示したのに対し「日韓双方が受け入れられる解決策の見通しを立てて努力することが大切」と答えた。

 高木代表代行は「今年は日韓国交正常化50年に当たり特に重要な年になる」とし「日韓は価値観を共有する重要なパートナー。民主党は代表選挙の最中だが、誰が代表になっても日韓関係の改善と発展に努力していきたい」と応じた。

 会談の先々で、元慰安婦の名誉回復を提起しているだけに、韓国側の問題意識の強さを浮き彫りにしているといえよう。(編集担当:森高龍二)