16日、欧州自動車工業会(ACEA)が14年の欧州連合の新車登録台数(マルタを除く27ヶ国)を発表。それによれば、新車登録台数は前年比5.7%アップの約1255万台であり、各国の政府が導入する販売奨励策や減税措置が実を結び、7年ぶりにプラスに転じた。
欧州連合(EU)の新車台数が、7年ぶりに前年を上回ったことがわかった。16日、欧州自動車工業会(ACEA)が14年の欧州連合の新車登録台数(マルタを除く27ヶ国)を発表。それによれば、新車登録台数は前年比5.7%アップの約1255万台であり、各国の政府が導入する販売奨励策や減税措置が実を結び、7年ぶりにプラスに転じた。
欧州連合ではデフレ懸念が高まっており、個人消費の低迷が懸念されているものの、14年は結果的に回復傾向を示すこととなった。国別に見てみると、スペインで前年比18.4%アップ、イギリスで前年比9.3%アップ、そして欧州連合最大の市場であるドイツは前年比2.9%アップという結果であった。ただし、ベルギーやオーストリアなどではマイナスとなった。
そして14年12月単月での新車登録台数は前年比4.7%アップという計画であり、これで16ヶ月連続でプラスとなった。
また国内メーカーについては、三菱自動車<7211>が前年比30.5%アップ、マツダ<7261>が前年比20.4%アップとそれぞれ大幅なプラスとなった。そのほか、日産自動車<7201>も好調に推移し、トヨタ自動車<7203>やスズキ<7269>も前年を上回った。しかしホンダ<7267>は前年比4.0%ダウンという結果であった。
そして同日に欧州自動車工業会が発表した、14年通年での欧州主要18ヶ国の新車販売台数(乗用車)は、前年比5%アップの約1211万台であり、5年ぶりに前年を上回ることとなった。イギリスが純増分の40%近くを占めるなど好調に推移したほか、スペインも増加。またドイツが3年ぶりにプラスに転じたことなどが寄与した。
メーカー別に見てみると、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)が前年比6%アップ、シェアを0.3ポイント伸ばし25.1%とした。またフランスのルノーも前年比12%アップ、プジョーシトロエングループ(PSA)も前年比4%アップと好調さを示した。
国内メーカーについては、日産自動車とマツダが1割程度伸ばし、またトヨタ自動車は2%アップという結果であり、国内大手6メーカーのシェアの合計は、0.4ポイント上昇して12.2%となった。(編集担当:滝川幸平)