新しい年が明けてもうすぐ1ヶ月が過ぎようとしており、それにともない寒い冬が終わり暖かい春が近づいて来ている。そして春といえばお花見、卒業式、入学式などがすぐに頭に浮かぶが、しかし話を携帯電話業界に移せば、やはり毎年恒例となりつつある春の学割キャンペーン商戦がすぐに想起される。春は携帯会社にとってかきいれ時であり、それだけに各キャリアともに様々なキャンペーンを実施することで、少しでも多くの顧客を獲得しようと努めている。
すでにKDDI<9433>のau、ソフトバンク<9984>の大手3キャリアが春の学割キャンペーンを実施しているが、そのうちソフトバンクが21日、今月の17日より受付を開始している「家族の学割」のキャンペーン内容にさらに特典を追加するとの発表を行った。
追加される特典は、全国で約1400店舗を展開するTSUTAYAのCDレンタルが4ヶ月間実質半額となり、またソフトバンク携帯電話の利用料金に応じて貯まる「Tポイント」の付与率が3倍となるというもの。「家族の学割」に加入した25歳以下の顧客が対象となる。
また「ホワイトプラン」の特典適用期間についても、2年間から3年間に延長するとし、今後提供を予定している光回線サービスのセット割引との併用を可能にすると改めた。
今回のこのソフトバンクの特典追加は、今月19日にauが発表した学割キャンペーンの内容に影響されたものと思われる。auは学割キャンペーンンの適用期間を3年間としており、これに対抗するためソフトバンクは適用期間を当初よりも1年長い3年間とし、TSUTAYAのCDレンタル実質半額、ポイント付与率アップなどの特典の追加を実施。こうした特典追加により顧客にアピールしたい考えだ。
ここで気になるのは、NTTドコモ<9437>の動向である。auやソフトバンクのこうした動きに対して、どのようなキャンペーン内容を発表するのか?NTTドコモは他社の動向を見つつ、近日中に発表するとしている。ここのところauやソフトバンクと比べて業績が伸び悩んでいるだけに、この春の学割キャンペーン商戦で巻き返しをはかるためにもインパクトの強い内容を出してくることも考えられる。(編集担当:滝川幸平)