中東政策のスピーチ「責任は私にある」安倍総理

2015年02月06日 07:53

 安倍晋三総理はエジプトでの中東政策のスピーチの内容について、自身の責任で起案からスピーチの決定まで行ったとし「私の責任でスピーチを決定。起案もそうであり、責任の帰するところは私自身にある」と責任が自身にあると明確に語った。

 5日の参議院予算員会で民主党の福山哲郎議員が「外務省や歴代政権が中東との関係を非常に丁寧に取り扱うなかでなされてきた演説とは意思決定のスタンスが変わっている。演説の起案を誰が行い、どのような理由でポジションを変えたのか。外交政策上非常に重要だ」と起案者とポジション変更の理由を質した。

 安倍総理は「責任の帰するところは私自身にある」とし「イスラム国(ISIL)の残虐な支配、過激主義の流れを止めなければならないと世界が連携している新しい事態のなかで、前例を踏襲してればいいというわけではない」と積極的平和外交を推進する安倍政権として、積極的な姿勢を鮮明に打ち出した旨を語った。

 また、福山議員が中東に対する長期的な専門家の養成の必要を訴え、そのための組織改編なども提案したのに対し、岸田文雄外務大臣は「中東専門家の育成の重要性を痛感した。国際情報統括官組織そのものの強化も含めて外務省としても一層の充実、強化に努める」と答えた。

 安倍総理はエジプトでの中東政策のスピーチの中で「私が明日からしようとしていることをお聞き下さい」としたうえで「まずアンマンで、激動する情勢の最前線に立つヨルダン政府に対し変わらぬ支援を表明します。パレスチナでは保健医療、水道整備や西岸とガザの難民支援など民生安定に役立つ施策を明らかにします。イラク、シリアの難民・避難民支援、トルコ、レバノンへの支援をするのはISILがもたらす脅威を少しでも食い止めるためです。地道な人材開発、インフラ整備を含めISILと闘う周辺各国に総額で2億ドル程度、支援をお約束します」など、難民・避難民に対する食糧や医療などの人道支援の拡充を表明した。(編集担当:森高龍二)