50年という超長期熟成シングルカスク・ウイスキー「グレングラント50年」、国内10本の限定発売

2015年02月07日 21:14

GlenGrant

シングルカスク「グレングラント50年」はアルコール度数54.4%(700ml)で、日本国内10本限定発売。目安となる価格は150万円ほどだという。発売は2015年3月17日。

 世界のウイスキー生産地で最も有名で名高いのがスコットランド。世界に轟く「スコッチウイスキー」の一大産地だ。スコットランドには現在でも100カ所を超えるウイスキー蒸溜所があり、それぞれ個性的なモルトウイスキーを送り出している。

 スコッチウイスキーの産地も大きく区分があり、スコットランド北部のハイランド地方には、およそ7割の蒸溜所が存在する。そのハイランド地方のなかでも「スペイ川」流域の地域を特別に「スペイサイド」と呼び、ここで生産されるシングルモルトウイスキーを「スペイサイドモルト」としてハイランドモルトとは区別している。スペイサイドには世界的に著名なスコッチモルト・ブランドが多く、マニアだけでなく世界の愛飲家に知られる超優良ブランド集積地でもある。

 今回のニュースを提供してくれた「グレングラント」は、1840年にそのスペイサイドで創業した歴史ある蒸溜所だ。“Simplicity(飾り気のないこと)”をモットーに、香味バランスが良く軽やかで親しみやすさを特徴としたシングルモルトウイスキーを作り続けている。その品質の高さと飲用シーンの幅広さから、シングルモルトウイスキーとして、現在世界第6位の販売量を誇る。いま、NHK朝ドラで評判の“マッサン”こと竹鶴政孝氏も研修のために訊ねた蒸溜所のひとつだ。

 そのグレングラント蒸溜所が、シングルカスクモルトウイスキー「グレングラント50年」(700mlボトル)を、2015年3月17日から全国で新発売する。世界で僅か150本限定発売のうちの10本を日本市場でアサヒビールが販売する。百貨店限定だけでの発売だ。シングルカスクモルトウイスキーとは、単一の樽だけで熟成されたシングルモルトという概念で、今回の“50年モノ”は、150本文のウイスキーしか樽に残っていなかったということ。ふつうの樽なら12年熟成でも350本ほどになるので、「天使の分け前」と呼ぶ蒸発分が多かったというわけ。

 今回数量限定で発売する「グレングラント50年」は、グレングラント蒸溜所のマスターデイスティラー(最高蒸溜責任者)であるデニス・マルコム氏が1963年10月に自らシェリー樽にモルト原酒を樽詰めしたもので、以来半世紀に渡り原酒の状態を見守り続け、熟成の頂点に達した2013年11月にボトリングした50年貯蔵のシングルカスク・ウイスキーだ。

 限定発売されるシングルカスク「グレングラント50年」は、50年間ひとつのシェリー樽でじっくりと熟成されリッチな黄金色に仕上がり、芳醇でよく熟したフルーツやナッツのような香り、バニラのようなやわらかくまろやかな味わい、余韻を残す長いアフターノートが特徴だという。

 写真の特性ボトルはスコットランド・グラスゴー所在のグレンケアン社製のクリスタルで、「グレングラント」蒸溜所の特徴的な細長いネックのポットスチルをイメージしてデザインした。このクリスタルボトルもガラス職人が1本1本手吹きで仕上げており、“50”の数字は18金で仕上げられている。ボトルは、証明書と共にスコットランド産のオーク材に銅を裏打ちした華やかな化粧箱にセットされる。参考小売価格は150万円(税別)だそうだ。(編集担当:吉田恒)