思春期の代名詞ともいえる「ニキビ」。しかし、思春期を過ぎたからといって、ニキビの悩みから卒業できるというものではない。ニキビに年齢は関係ないのだ。
まず、10代のニキビは皮脂量が多いことが主な原因となる。過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まり、ニキビや吹き出物となるのだ。20代~30代になると、皮脂量だけでなく、肌の水分量が大きな問題となってくる。肌の保水力が低下していることで、10代の時の様に皮脂を洗い流す為だけの洗顔だけでは、ニキビの治療はできても肌の乾燥や肌荒れ等のトラブルが発生することがある。それを避けたければ、洗顔とともに肌に十分なうるおいを補給することが必要となる。また、40代以降になると徐々に皮脂の分泌が減っていくため、慢性的なニキビや吹き出物といった症状に悩まされる事は少なくなってくる。しかしながら、生活習慣の乱れや食生活、ストレスなどの影響で一時的に皮脂の分泌が増えると、突然ニキビや吹き出物ができてしまうことがあるので、注意が必要だ。
最近は、青年期のニキビ薬だけでなく、成人、中高年の「大人ニキビ」に対応したスキンケア市場も活況で、治療薬というよりも、普段から簡単にケアが実践できる薬用化粧水タイプのものに人気が集まっているようだ。
たとえば、オルビスのクリアシリーズは、ニキビや肌荒れを防いでくれる甘草由来の薬用成分や、肌を柔らかくして高い保湿作用をもたらしてくれる真珠エキスなど7つの機能性和漢を配合し、肌本来の機能を目覚めさせる東洋思想のケアがコンセプトになった商品で人気の高い定番商品だ。成分だけでなく、100%オイルカット仕様なので、高い保湿力ながらベタベタしない使い心地も評価が高い。
また、ニキビケアをしながら美白効果も望める常盤薬品<7644>の「ノブACアクティブ」や、植物繊維ファイバースクラブによって低刺激でながらしっかりと毛穴ケアのできる富士フイルム<4901>「ルナメアAC」など、同じニキビケアの出来る化粧品でも様々なタイプがある。
さらに今年3月にロート製薬株式会社<4527>から新発売される予定の「薬用極潤スキンコンディショナー」(化粧水)にも、早くも注目が集まっている。発売に先立って行われた一般モニターによる利用調査の評判も高く、市場のシェア争いが活発化しそうだ。「薬用極潤スキンコンディショナー」はインテージの化粧水市場調査(2014年1月~2014年12月)で、化粧水の売上販売個数1位の「肌研(ハダラボ)」ブランドの新製品で、ニキビや肌荒れを防ぐ2つの有効成分に加え、うるおい成分のハトムギエキス(ヨクイニンエキス)を配合。もちろん「極潤」シリーズならではの保湿力を兼ね備えた薬用化粧水となっている。
ちなみに、ロート製薬の調べによると、女性が「化粧水に求めること」の1位は「うるおい」、2位は「肌・キメを整える」となっており、今回の「薬用極潤スキンコンディショナー」はその両方のニーズに応えるべく開発されたという。
思春期ニキビの場合はニキビの治療だけでいいが、大人ニキビの場合は、乾燥等の他の悩みも付随しているため、ニキビ治療だけでは満足してもらえない。ニキビとともに、様々な要望も吹き出てくる。でも、その要望の一つ一つに真摯に対応して、叶えてしまう、日本のメーカー。その涙ぐましい努力と技術力には脱帽せざるをえない。(編集担当:藤原伊織)