マツダ、ディーゼルノック音を抑える技術を開発

2015年02月23日 08:06

 マツダ<7261>が世界初となる技術を開発したとの発表を行った。その技術とは、ディーゼルエンジンの発進時などの発生する「カラカラ」というノックを大幅に軽減させることができるというものだ。マツダによればノック音発生の原因となるピストンの振動を吸収することができる部品を新たに開発。それによりノック音を最大で10デシベル低減できる。

 20日、マツダはディーゼルエンジン特有のノック音を大幅に低減することのできる世界初の新技術、「ナチュラル・サウンド・スムーザー」を開発したと発表。2月27日より発売予定の小型スポーツ用多目的車「CX-3」に搭載されるディーゼルエンジンにオプション設定される。

 ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと異なり、急激に燃焼し内部に強い力がかかるため、発進時や低速時に「カラカラ」というノック音が出やすい。そしてマツダがノック音の発生メカニズムを研究した結果、ピストンの振動がノック音の原因と分析。そのため、ピストンと連結棒をつなぐピンに「ナチュラル・サウンド・スムーザー」という細長い部品を内蔵させることで振動の吸収に成功。その結果、発進時や低速時に車室内で聞こえやすい周波数3.5キロヘルツ付近のノック音と、最大で10デシベル低減させることができるようになった。マツダはこの新技術により、市街地の走行シーンなどで高い静粛性と、より気持ちの良いエンジン音を提供するとしている。

 この「ナチュラル・サウンド・スムーザー」は2月27日より発売予定の小型スポーツ用多目的車「CX-3」に搭載されるクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 1.5」に採用され、これによりエンジンの静かさにこだわる輸入車ユーザーなどに対して、強く訴求していきたい考えだ。

 そしてマツダは今回の新技術発表に際して、『マツダは、今後もお客様に「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」をお届けするため、様々な技術開発にチャレンジしていきます』とのコメントを発表している。(編集担当:滝川幸平)