公明党は22日の党機関紙で安全保障法制整備に関する与党協議会での安保法制整備の具体的な方向性の合意の中身を「Q&A」に取りまとめ紹介した。「5月半ばに法案の国会提出をめざす」としている。また、この中で、公明党は自衛隊派遣の目的、要件、手続きを法規定に明確に落とし込んでいく(書き込んでいく)考えを伝えている。
また「政府はこれまで『海外での武力行使は憲法第9条の下ではできない』と解釈し、昨年の閣議決定でもこの解釈を変えていない」とした。
Q&Aでは自衛隊の海外派遣について「自衛隊は実力組織」なので「目的が武力行使でなく、国際平和協力や人道復興支援のためであっても慎重を期す必要がある」とし、「国連決議に基づいているなど国際法に照らして正当性があるかどうか。国民の理解を得るため国会の関与など民主的統制を明確にすること。自衛隊員の安全をこれまで以上に確保することを求め、与党取りまとめに盛り込まれた」とし「自衛隊の海外派遣が無制限に広がらないようにするための厳格な歯止めとなる」と説明。
そのうえで「今後の安保法制整備で法律の中に自衛隊派遣の目的、要件、手続きを明確に書き込んでいくことが必要」とした。
また現行憲法下では明らかだが「自衛隊の武力行使は専守防衛の範囲内」とし「安保法制整備では専守防衛を維持した新3要件【(1)我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合(2)これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないとき(3)必要最小限度の実力を行使する】と共に、安倍首相、内閣法制局長官の国会答弁の趣旨も過不足なく盛り込まれる」と無制限に拡大するものではないと強調している。(編集担当:森高龍二)