ビール3社、環境負荷の低減と業務効率化を目指して東京都都内で共同配送を実施

2015年04月23日 08:42

アサヒビール、キリンビール、サッポロビールの3社は、物流部門での環境負荷の低減および3社のより一層の業務効率化を目指し、東京都の一部エリアで小型車配送の共同化を行なうことで合意したと発表した。

 通常は工場から10トン車以上の大型トラックで卸店に配送を行なっているが、一部の地域では2~4トン車の小型トラックで配送している形態があることを受けた共同配送である。

 2011年8月からすでに相互活用を進めているアサヒビールとキリンビールの配送拠点の共同化に加え、今回の配送共同化では、新たにサッポロビールの拠点を相互活用拠点として位置づけ、東京都の一部小売店に対し、ビール系飲料・洋酒・ワイン・焼酎やグループの清涼飲料水などの商品を対象に順次共同配送を開始するというもの。

 1次展開として、2015年6月16日から足立区・台東区・墨田区・荒川区・文京区・葛飾区の東京都内6区で開始し、2次展開として、2015年秋頃から東京都内の他エリアにも順次拡大していく。

 この取り組みで、配送距離の短縮・積載率の向上が実現するとともに、3社合計で、年間のCO2排出量を約137トン(従来比で約18%)削減可能と試算している。

 ビール3社は、市場では競合として公正な競争を展開する一方で、世界的に関心が高まっている環境問題に対して、環境にやさしく経済性の高い物流の共同展開を行なうなど、「競争と協調」の視点から既存の枠組みを超えた協力体制を構築することで、更なる持続可能な社会への貢献を目指していくとしている。(編集担当:吉田恒)