AMG独自開発スポーツカーの第2弾「メルセデスAMG GT」日本上陸

2015年05月11日 08:39

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上級グレードのGT Sは、4リッターV8直噴ツインターボを搭載し510psの最高出力を発生する。ボディはアルミニウムを90%以上としたレーシングカーなどと同様のスペースフレーム構造となっている

 メルセデス・ベンツ日本は、「メルセデスAMG GT」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて5月8日より注文受付を開始した。

 メルセデスAMG GTは、“Handcrafted by Racers.”をテーマにメルセデスAMG社が開発した2座のスポーツクーペだ。AMGによる完全自社開発のモデルとしては、「SLS AMG」に続く第2弾となる。

 搭載するエンジンは4リッターV8直噴ツインターボで、Vバンクの内側にターボチャージャーを搭載することでコンパクト化と吸気経路の最適化を実現。最高出力と最大トルクは、GTでは462ps/6000rpm、61.2kg.m/1600-5000rpm、GT Sでは510ps/6250rpm、66.3kg.m/1750-4750rpmという強大なアウトプットを実現した。

 このV8エンジンをフロントアクスルの後方にミッドシップレイアウトし、リアアクスルに配置したトランスミッション(いわゆるトランスアクスル・レイアウト)との間をトルクチューブで接続し、内部で超軽量のカーボンファイバードライブシャフトを回転させて、強大なエンジンパワーをリアへ伝達する。このレイアウトにより前後重量配分は47:53と理想的な比率を実現した。

 ボディサイズは全長×全幅×全高4550×1940×1290mm、ホイールベースは2630mm(GT S)。ボディ素材はマルチマテリアルを使い分けて軽量、低重心、高強度を実現した。なお、スペースフレームの90%以上はアルミニウム素材だが、回頭性を向上させるため、フロント部分にはアルミよりさらに軽量なマグネシウムを採用。テールゲートにはアルミより軽い重量で必要な強度が得られる超高張力鋼板を用いている。

 足回りは、AMGのモータースポーツの技術が直接フィードバックされたダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用。ホイール支持とサスペンション機能を分離し、スプリングストラットとダンパーストラットを下側のラテラルリンクで支え、上下動を最小限に抑えつつ正確無比なハンドリングを実現した。ウィッシュボーンとステアリングナックル、前後ハブキャリアを鍛造アルミニウム製とすることで、バネ下重量を軽減しながら極めて高い剛性を確保した。

 快適装備や安全装備は完璧といえる。前走車追従機能付きクルーズコントロールの「ディストロニック・プラス」や、ドアミラーの死角をレーダーでモニタリングする「ブラインドスポットアシスト」、車線逸脱防止警報の「レーンキーピングアシスト」などを標準で搭載した。

 メルセデスAMG GTの発売は上級グレードの「GT S」が同年5月中旬、ベースグレードの「GT」が同年9月以降を予定している。価格はGTが1580万円でGT Sが1840万円だ。買える人にはお買い得なクルマといえるのかな。(編集担当:吉田恒)