安倍晋三総理は14日、安保法制見直しへの法案を閣議決定したことを受け、午後6時から記者会見し、北朝鮮の弾道ミサイルが日本の大半を射程に入れていることや日本人が海外でテロの犠牲になっていること、スクランブル発進回数が10年前に比べ7倍になっているなど、安全保障環境が大きく変わっていることをあげ、国民の命と平和を守るために、「万一に備え、切れ目ない安保法整備が必要」と強調した。
安倍総理は「外交を通じて平和を維持する」と強調したうえで「同時に、万一の備えも怠ってはならない」と法整備への理解を求めた。また、安倍総理は「さきの訪米で日米の絆はかつてないほどに良くなっている」とし、「日米の同盟関係がしっかりしていることが(我が国への攻撃への)抑止力につながっていく」と述べた。
また、安保法制が行われて防衛費はどうなるのかとの記者団の問いには「防衛費については5か年の防衛費の総枠が一昨年に閣議決定されている。今回の法整備で増えるという事はない」と明言した。
安保法制の閣議決定で、安保法制の議論は国会の場へ移る。政府は今国会の会期を延長してでも今国会で法案成立を図ることを目指す。安倍総理は記者会見でも「2月にも本国会で成立を図ると言ってきた」と記者の質問に答え「この夏までに大改革を成就させる」と米国上下両院合同会議で演説した通り、法案成立に強い決意を示した。(編集担当:森高龍二)