去年、即席めんの「ペヤングソースやきそば」に虫が混入していたとして、商品の自主回収と製造中止を発表していたまるか食品だったが、先月に「ペヤングソースやきそば」の販売を関東地区で再開させると発表。その後、今月8日に販売を開始した。まるか食品によれば8日の関東地区での販売再開後、22日に甲信越・静岡地区、29日に東北・中京・北陸地区、7月6日に関西・中四国・九州地区と順次ほかの地区でも販売を再開する予定であったが、10日、同社は販売が再開された「ペヤングソースやきそば」に対して予想を上回る注文が殺到しているとして、関東地区以外の販売再開を1~2週間延期するとの発表を行った。
まるか食品によれば、甲信越・静岡地区を7月6日、東北・中京・北陸地区、関西・中四国・九州地区をそれぞれ7月13日に延期するとしている。北海道と沖縄県では販売予定はない。まるか食品では8日に関東地区で販売を再開して以来、「ペヤングソースやきそば」に予想を上回る注文が殺到し、通常であれば約1か月分に相当する約400万個の在庫がなくなったとのこと。同社は5月19日から本社の工場の1ラインで製造を再開。24時間稼働で1日約25万個を生産しているが、事前の発表通りにほかの地域でも販売を再開させると、生産が追いつかずに地区によっては安定供給に支障が出る恐れがあるとして、今回の販売延期を決定した。
今後まるか食品は販売再開に向けて、また再開後の安定供給のために6月下旬より2ライン目を稼働させる予定で、その生産体制が整ってから販売するとしている。
まるか食品は今回の発表に際し、「販売再開早々の延期であり、ご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございませんが、多くの皆様により安全・安心な商品をお届けするために、一層の努力をしてまいる所存でございますので、何卒、ご理解とご協力の程をお願い申し上げます」とコメントを発表している。
販売再開直後に注文が殺到するということは、それだけ再開を待ち望んでいたファンが多かったということなのだろう。思えばこの「ペヤングソースやきそば」を皮切りに様々な異物混入問題が発覚したわけなのだが、同社もコメントで述べているように、予想外の事態に焦ることなく「安心・安全」に商品を提供することが大切だ。(編集担当:滝川幸平)