マクドナルド、青森県の異物混入経路特定できず

2015年01月16日 09:46

 昨年の7月に発生した中国使用期限切れ加工肉問題の発生以来、消費者の間で「食の安全」に対する関心が高まりつつあったが、その関心をさらに高めざるをえないような状況が、ここのところ食品業界で相次いで発生している。昨年12月から今月にかけて連続的に発生している食品への異物混入問題のことだ。

 昨年12月にはまるは食品が「ペヤングソースやきそば」に異物が混入していたとして、全商品の自主回収と生産中止を発表。そして今月7日には、日本マクドナルド<2702>が福島県郡山市で販売したデザートの「サンデー チョコレート」にプラスチック片が混入していたことを発表。これ以外にも日本マクドナルドではチキンナゲットやフライドポテトなどで異物の混入が発覚している。

 そうした状況の中、14日に日本マクドナルドは青森県三沢市で販売した「チキンマックナゲット」にビニール片のような異物が混入していた問題について、混入経路を特定することができなかったとの調査結果を発表した。

 日本マクドナルドによれば「チキンマックナゲット」に混入していたのは「ポリアセタール」というフィルム片で、外部調査機関の成分分析によりそのことがわかった。また調理工程で熱が加えられた形跡がないことも確認されたとのこと。日本マクドナルドは調査結果の中で、「チキンマックナゲット」を製造したタイ工場の製造ラインや日本の販売店では混入していた「ポリアセタール」を使用していないことから、「工場における混入、店舗における混入の検証がいずれもできなかった」としている。

 こうして混入経路を特定することができなかったことに関して日本マクドナルドは、「日本マクドナルドとして混入経路を特定するには至りませんでした。しかしながら、考えうる最善の方法にて得られた調査報告として、少しでも皆様のご不安を解消することにつながればと考え、ここに、ご報告させていただく次第です」とのコメントを発表している。

 もちろん侵入経路が特定されれば、それで問題が解決するというわけではない。しかし消費者としてはやはり原因が明らかにされない限りは、日本マクドナルドの商品を口にすることを避けるのではないだろうか?今回の異物混入問題が日本マクドナルドに及ぼす影響は、根深いものとなりそうな気配だ。(編集担当:滝川幸平)