あなたは自分の「時給」を計算したことがあるだろうか。残業代も含めて計算してみると「意外ともらってるなぁ」とか、「こんなに安い時給で働いているのか!」など、発見は多いだろう。就職・転職支援を手がけるVorkersが、6月24日公表した「上場企業の時給ランキング」によると、最も時給が高いのは「三井物産株式会社」で、時給はなんと5900円だった。次いで「住友商事株式会社」(5771円)、「伊藤忠商事株式会社」(5702円)、「三菱商事株式会社」(5669円)、「丸紅株式会社」(5587円)と続き、5大総合商社が時給ランキングのトップ5を独占した。いずれも時給は「5000円台後半」。今回の調査では、上場企業の「平均時給」が約2600円だったため、その倍以上の金額をもらっていることになる。Vorkerに寄せられた、各社の「年収・給与制度」に関するクチコミには、「間違いなく日系企業の中ではトップ水準(三井物産、男性)」というものや、「入社11年目まではほぼエスカレーター式、業績連動のため賞与分が多い(住友商事、男性)」、「成果主義の比率は低く、ほぼ年功序列で給与が上がっていく(伊藤忠商事、男性)」などの声が目立ち、高収入かつ安定的な昇給制度であることが伺える。
5大商社の「残業」に関しては、業務量も多く「基本的に24時間、仕事のことを考える風潮があり、その結果高い報酬という意識がある。プライベートを充実させたい社員には冷ややかな気がする(三菱商事、女性)」といった声もあったが、「朝型勤務制度が導入されてからは原則的に20時までに退社できる(伊藤忠商事、男性)」とか、「とにかくがむしゃらに長時間働くべきだという風潮は近年急速に改善されつつある(丸紅、男性)」など、商社が全体として残業時間削減に取り組んだ結果、時間あたりの生産性が高まり、「高時給」に結びついている面もあるようだ。
時給ランキングの6位は「三菱地所株式会社」(5312円)、7位は「三井不動産株式会社」(5132円)、以下「株式会社キーエンス」(4959円)、「株式会社電通」(4696円)、10位は「双日株式会社」(4646円)だった。5大商社に続き、6位の三菱地所、7位の三井不動産と、財閥系の2大不動産会社がトップ10入りしている。両者とも5000円台の高時給だが、トップ10の中ではこの2社のみ、平均残業時間が20時間台と少なめになっている。寄せられたクチコミを見ても、「就業時間がしっかりと管理されている」企業文化が伺えるという。(編集担当:北条かや)