政府の安保法案に対案を提出している維新の党の柿沢未途幹事長は10日の記者会見で、衆院安保特別委員会に国際法の専門家や国際司法裁判所の判例、自衛権行使に詳しい専門家を招き、テレビの前で、参考人質疑を行うよう提案していく考えを示した。
柿沢幹事長は「政府案での存立危機事態の構成要件のあいまいさ、拡大解釈の余地について、指摘させて頂き、自民・公明に維新案の受け入れを迫っていきたい」と語った。また、「与党側から協議への打診を戴いている」とし、与党側は真剣と受け止めている旨語った。
一方で、与党が15日に特別委員会で採決し、16日には衆院を通過させようとしている動きをしていることについては、同日夕から民主・維新・共産・社民・生活の5野党の党首が国会対応を協議し、安保法案に対して強引な採決は認められないとの認識を共有。5野党協力し対応していくことを確認した。
民主党の岡田克也代表は10日の記者会見で「世論調査で8割の人が『政府の説明は十分ではない』という状況の中で、来週法案が通るとは思っていない」と与党をけん制した。
また衆院安保特別委員会での政府答弁に「なるべく簡単に分かりやすくと思って基本的なことを聞いたが、答弁は要領を得なかった。基本的なことがきちんと答弁できないような状況で『最後は内閣が決める』と言われると、本当に日本の国民の命と暮らしはどうなるのかと感じた」と危機感を示した。(編集担当:森高龍二)