あえて的外れな回答?教科書めぐる質問主意書に

2015年07月13日 11:42

 政府は文部科学省が教科書として検定合格させた教科用図書を不適切とする権限が教育委員会にあるのかを質した社民党・福島みずほ副党首の質問主意書に、検定合格図書の中から「使用する(教科書の)採択権限を教育委員会が有している」と答え、「教科書として不適切とする権限」の有無については答えなかった。

 福島氏がこの問題について質問するのは2度目。質問では「教育委員会の採択権限を問題にしているのではなく、文部科学省が検定し合格とした教科書について、教育委員会が『教科書として不適切』とする権限があるのか、あるとするならばその具体的法的根拠は何かと質問した。それにもかかわらず、質問されてもいない『採択する権限』について答弁しており、当方の質問趣旨を不明確にするもの」と指摘。

 そのうえで「当該公立学校を所管する教育委員会は教科用図書がその所管する学校の教育に使用するのに適しない点はないか、改めて、適否を『審査』する権限を有しているか」と質した。

 政府は「文部科学大臣の検定を経た教科用図書の中から公立学校において使用する採択権限は、当該公立学校を所管する教育委員会が有している」とするのみで、質問に対する回答ではなかった。政府に真摯な対応が求められている。あえて的外れな回答をしたともみられそう。(編集担当:森高龍二)