徴兵 許容されるものでないと考えられる 政府

2015年07月13日 11:44

 政府は「自衛隊業務の全部又は一部を国民の義務として課すことは憲法上許容されるか」と徴兵制の自衛隊への適用が憲法上許されるかの問いに、政府公式見解(閣議決定)として「自衛隊にこのような制度を導入することは許容されるものではないと考えられる」と答えた。「許容されるものではない」と断定しなかった。

 中西健治参議院議員(無所属)が自衛隊について政府が通常の観念で考えられる軍隊とは異なるものと答えていることを踏まえ「自衛隊は徴兵制の前提となる『軍隊』に当たるか。当たらない場合、自衛隊業務の全部又は一部を国民の義務として課すことは憲法上許容されるか」また「新陳交代を前提としない一時的臨時的な戦時編成要員の徴集は徴兵制に当たるか。仮に、当たらないとした場合、一時的臨時的な戦時編成要員の徴集は、憲法第13条、第18条などの規定に反しないか」と質問主意書で質した。政府はこれに答えた。

 また、日本国憲法の改正により兵役の義務を設けることは憲法上許容されるか。憲法改正の限界を逸脱しないかという問いには「憲法改正を前提にしているので、改正は国会が発議し、国民投票で決められるものなので、政府で答えるのは差し控えたい」と政府としての考えを示さなかった。(編集担当:森高龍二)