自衛官出身の中谷真一議員(自民)は29日の衆院安保特別委員会で「一部のみなさんは徴兵制を取り出し『苦役だ』と言われるが、とんでもない」と苦役論を批判した。
しかし、安倍晋三総理は「徴兵は憲法18条で規定する苦役にあたるので、できない」と国会答弁しており、同じ与党内でも、党のトップと党の国会議員で認識に違いのあることが浮き彫りになった。
中谷議員は「わたしは苦役だと思ったことは一度もない」と断言。また「自衛官は国民を危険に晒して自らがリスクを回避するようなことはしない。リスクが高いから低いからという議論でなく、国益に値するのか、国民のリスクが下がっていくのかということを議論すべきだ」と提起。
また「自衛官のリスクの話をするなら、名誉や補償といったことも議論すべき」と防衛大臣に見解を求めた。
中谷元防衛大臣は栄典に関する施策は「部隊の士気にかかわる重要な事項」とし「積極的に取り組んで行くことが重要と考えている。個人の功績に相応しい栄典が受けられるように関係機関と協議していく』としたほか、「自衛隊員の補償についても安全保障法制の整備で拡充される任務に従事する自衛隊員に対し、現行制度に基づいて、任務に相応しい補償になるよう実施していく」と答弁した。(編集担当:森高龍二)