2015年5月1日より義務化された「SIMロック解除」だが、この「SIMロック解除」に関してNTTドコモ<9437>は7日、ロック解除要件を7月13日より緩和させるとの発表を行った。これまでNTTドコモでは、5月以降発売の機種については、「購入から6ヶ月経過」しないとロック解除を受け付けていなかったが、今回の緩和により7月13日から「前回のロック解除から6ヶ月経過」していれば、購入当日でもロック解除を受け付けると緩和。ただし、過去にロック解除したことがないユーザーについては、これまで通り「購入から6ヶ月経過」しないとロック解除することはできない。なお、4月30日以前に発売した機種については、従来通り手数料3000円を支払えば即日解除することができる。
総務省は通信会社に対して、5月1日以降に発売するスマートフォン(多機能携帯電話)で、ユーザーが「SIMロック解除」を希望すればそれに応じるように義務化。これを受けてNTTドコモ、KDDI<9433>のau、ソフトバンク<9984>の大手3キャリアは「SIMロック解除」可能な機種を増加させたものの、「購入から6ヶ月経過」しないと解除することができないという条件を設けていた。
しかし今回、NTTドコモがこの条件の一部を緩和。これにより、「前回のロック解除から6ヶ月経過」したユーザーは、新機種購入当日でも「SIMロック解除」が可能となった。ただしこれまでに「SIMロック解除」したことのないユーザーについては、これまで通り「購入より6ヶ月経過」という条件が適用される。
ここで気になるのは、ほかの大手2キャリアの対応だ。今回、NTTドコモは条件の一部を緩和させたが、KDDIのauについては5月以前に「SIMロック解除」に対応した機種を発売していないこともあって、今のところ条件を緩和させるような動きは見せていない。ソフトバンクについても、5月以前より一部の機種で「SIMロック解除」に応じているものの、今回のNTTドコモの発表により新たな動きを見せる気配はない。
はたして今回のNTTドコモの条件緩和が、同社の業績に、またほかの2キャリアとの競争にどのような影響を及ぼすのか。条件が緩和される7月13日以降の動向に注目したい。(編集担当:滝川幸平)