衆院特別委での15日採決に意欲 

2015年07月14日 09:18

自民党の谷垣禎一幹事長は13日夕の記者会見で、安保法案について党の役員会で「そろそろ締めくくり総括質疑というような日程を考えていかなければならないことになる。15日にはそういうようなことも考えなければならないのではないか。今週はそういう意味では重要な週となるが、政府・与党結束して対応していこうということを申しました」と語り、15日に衆院安保特別委員会で採決し、16日には衆院を通過、参院へ送付する考えを示した。

 内閣法制局長官経験者らが違憲法案とし、国民の大半が説明不足、分かりにくい、今国会で通すべきでない、慎重審議すべきとしている中で、衆院での審議を打ち切れば、野党の反発は必至。何より、安倍政権の強引さに批判が強まりそうだ。

 この日の会見で、記者団から、15日に締めくくり総括質疑が入れば、その日のうちに採決する考えかとの問いに、谷垣幹事長は「そろそろそういう日程かなと思う」とした。

 谷垣幹事長は「私なりにいろいろ審議を見、議事録を見ると論点は出尽くしているような感じが私自身は受けている」と語った。
 
 記者団が、各社の世論調査で、反対、あるいは今国会での成立を支持しないという声が、この議論が始まってから拡大あるいは同じレベルで続いている。法案に対する理解が深まっていないというより、法を理解すると、やはり反対という声が広がっているのではないかという声があるが、との問いには「あまりそういう見方はしていない。やや論点を単純化した反対論というものがたくさんあるのではないか」と答えた。論点を単純化しても反対論がたくさんある以上、理解を得るための説明に政府・与党は尽くさねばならない。政権の責任といえよう。(編集担当:森高龍二)