安倍晋三総理は20日、海の日の特別行事でスピーチし「海に守られた国から海を守る国へ。自由で平和な海の確保にリーダーシップを発揮しなければならない」と海賊対処、シーレーン確保に積極的に関与する考えを改めて強調した。
安倍総理は「アジアでは、我が国主導の下、20か国がアジア海賊対策地域協力協定(リキャップ)を締結し、シンガポールを拠点に監視の目を光らせている。ソマリア沖では自衛隊の護衛艦と哨戒機が海上保安官と協力し、航行する民間船舶を守っている。国際社会と連携して行った取り組みの結果、年間200件を超えていたソマリア沖の海賊発生件数は今年の上半期はゼロに激減している」とアピール。
安倍総理は「海洋と貿易の自由は人類の発展・反映の礎だった。私は、いかなる紛争も力の行使や威嚇ではなく、国際法に基づいて平和的に解決すべきだと国際社会で繰り返し訴えてきた。強い者が弱い者を振り回す。そのようなことは、自由な海においてはあってはならない。国際社会全体の平和と繁栄に不可欠な、法の支配が貫徹する公共財として海を保つことにこそ、全ての者に共通する利益がある」と、中国を意識した発言がみられた。(編集担当:森高龍二)