離島領海での環境はかつてないほど厳しい 総理

2015年07月21日 10:22

 安倍晋三総理は海の日の20日、海上保安庁職員らによる東京湾でのテロ容疑船捕捉訓練や放水訓練、吊上げ救助訓練などを視察した。視察後、「離島領海での環境はかつてないほど厳しくなっている」とし「引き続き諸君の先頭に立ち、諸君等と共に国民の生命・財産、我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜いていく決意だ」と激励した。

 安倍総理は「海の平和と自由を守る。私が常々申し上げているように法に基づいて、平和的に争いごとを解決する。その法の支配を正に体現しているのが海上保安庁の諸君です」と任務の重さを語った。

 また、離島領海の厳しさについては「近年、尖閣諸島周辺海域において中国公船による領海侵入事案が頻発している。昨年秋には小笠原諸島周辺海域において、多数のサンゴ密漁船が押し寄せるなど、複数の事案に同時かつ継続的に対処する必要に迫られている」とした。
 
 そのうえで「海上保安庁の優れた知見や経験はシーレーン沿岸国の海上保安能力の向上にも役立てられている。東南アジア諸国においても、海上保安機関が続々と設立されているところであり、安定した海洋の維持・発展のため今後とも主導的な役割を果たしてほしい」と期待を寄せた。(編集担当:森高龍二)