広島に原爆が投下され70年を迎えた6日、地元の広島市中区の平和記念公園には安倍晋三総理、松井一実広島市長のほか、ケネディ米駐日大使ら100カ国、EC代表ら、また被爆者や遺族ら約5万5000人が参列し、原爆死没者慰霊式・平和祈念式が営まれた。
安倍総理は「我が国は唯一の戦争被爆国として、現実的で実践的な取り組みを着実に積み重ねていくことにより、核兵器のない世界を実現する重要な使命がある」と語るとともに「秋の国連総会で新たな核兵器廃絶決議案を提出する」と原爆死没者の御霊に報告した。
一方で、「非核3原則を堅持する」との、これまでの歴代総理があいさつに入れてきた誓いは、あいさつの中にはなかった。
ただ、安倍総理は「8月末には包括的核実験禁止条約賢人グループ会合、国連軍縮会議が、来年にはG7外相会合が広島で開催される」とし「これら国際会議を通じ、被爆地から我々の思いを国際社会に力強く発信する」と述べた。
そのうえで「世界の指導者や若者が被爆の悲惨な現実に直に触れることを通じ、核兵器のない世界の実現に向けた取り組みをさらに前に進めていく」とした。
また原爆症認定について「申請された方々の心情を思い、一日も早く認定がなされるよう、審査を急いでいく」と述べた。(編集担当:森高龍二)