トヨタ自動車は、ハイブリッド車(HV)のグローバル累計販売台数が、2015年7月末に804万8000台となり、800万台を突破したと発表した。
トヨタは、環境への対応を経営の最重要課題と位置付け、「エコカーは普及してこそ環境への貢献」との考えのもと、これまでハイブリッド車の普及に取り組んできた。1997年8月に日本でコースターハイブリッドEVを発売、同年12月に「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーとともに、世界初の量産HV乗用車「プリウス」を発売した。以来、多くのユーザーに支持され、昨年9月末に700万台を突破してから約10カ月で100万台を販売し、累計販売台数800万台を達成した。
トヨタは、直近の1年間に、新型エスクァイア(昨年10月発売)、新型シエンタ(今年7月発売)など3車種で新たにハイブリッドモデルを投入。2015年7月末現在、ハイブリッド乗用車30モデル、プラグインハイブリッド車1モデルを90以上の国と地域で販売している。
また、今秋にはRAV4ハイブリッドを米国で、本年中には中国産ハイブリッドユニットを搭載したカローラ・ハイブリッド、レビン・ハイブリッドを中国で発売予定だ。同社は引き続きHVのラインナップの拡充、販売地域の拡大に努めていくとしている。
なおトヨタによれば、2015年7月末までに販売したハイブリッド車のCO2排出抑制効果は、車両サイズおよび動力性能が同等クラスのガソリンエンジン車のCO2排出量と比較し、約5800万トンに上ると試算。気候変動の原因のひとつとされるCO2の削減に寄与したとしている。
また、ガソリン消費抑制量は同等クラスのガソリンエンジン車のガソリン消費量と比較し、約2200万キロリッターの削減効果があったとしている。
トヨタは、各種のエコカー開発に必要なすべての要素技術を含み、さまざまな燃料と組み合わせることができるハイブリッド技術を「21世紀の環境コア技術」と位置付け、高性能化と省エネ化、コスト低減、商品ラインナップの拡充に今後も取り組んでいくとする。(編集担当:吉田恒)