高齢化の進行や単身世帯の増加といった地域社会の変化は、様々な分野に多大な影響を及ぼしている。小売業界も例外ではなく、地域の人口の減少や環境の変化に対応していかざるを得ない状況になっている。しかし、コンビニは最近、小売りだけではなく様々な機能を有するようになってきており、このような地域社会の変化を逆手にとった戦略も考えられる。
そんな中、セブン‐イレブン・ジャパンは、8月12日、長野県松本市と地域社会における安全・安心の取り組みの一環として「松本市地域見守りネットワーク協定」を締結した。
この取り組みは、高齢化社会の進行や単身世帯の増加、ならびに小売店舗をはじめとする様々な地域拠点の減少といった社会環境の変化が進む中、松本市とセブン‐イレブンが連携・協力して、地域の見守り活動を実施していくもの。
セブン‐イレブン・ジャパンとして、長野県内の市町村との見守りに関する協定の締結は、今回が初となるという。
また、これに引き続いて19日に、セブン‐イレブン・ジャパンは長野県とも「長野県地域見守り活動に関する協定」を締結した。これは、松本市との協定と同じく、高齢者などの見守り活動を通じて、長野県と連携・協力して、地域の見守り活動を実施していくというもの。
これらは、セブン‐イレブンの食事お届けサービス「セブンミール」を中心とした活動になる。このサービスは、1日2回、昼と夕方にセブン-イレブンの食材を、利用者の自宅まで届けるというもの。自宅に届ける場合、1回につき合計500円(税込)以上の注文から受け付ける。入会金、年会費は無料である。
このサービスを中心に、長野県、松本市と連携して、高齢者などの暮らしをサポートする。たとえば、ひとり暮らしの高齢者などは、食材を届けるだけではなく、暮らしぶりに異変があれば、県や市と連携してすばやく対応できるような体制を構築する。
一方、行政側は、長野県内の市町、松本市および関係機関に対して、この協定の趣旨の周知を図るとともに市町における取り組みが円滑に行われるよう、助言等必要な支援を行うという。
1970年代に登場して以来、約40年。コンビニは大きく変わった。社会におけるその存在の重要度もどんどん大きくなっていると言える。(編集担当:慶尾六郎)