2011年(平成23年)3月11日14時46分に起きた、日本の三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震(東北地方太平洋沖地震)から4年半弱。いまだその爪痕は消えぬものの、時間がたつにつれ当時よりも危機意識が薄らいでいる人も多いようだ。
「あなたは最近1年間で防災訓練(避難訓練)に参加した経験がありますか?」の問いに対し、「参加した(24.8%)」「参加していない(75.2%)」。「参加した」と答えた人の年代別では、学校行事として震災訓練に半ば強制的に参加させられていると思われる10代を除くと、50代男性がトップで36.0%。ついで40代・30代男性がともに30%。女性は総じて低く、50代女性が12.0%、40代女性が9.0%、30代女性が18.0%となった。一方60代になると男女ともに同比率で22.0%となる。これら男女差は、男性は会社などで訓練を受ける機会があるのに対し、専業主婦やアルバイトなどの女性は機会がないのではないかと推測される。
上記の調査からわかるように、防災訓練は自主的に行うというよりも所属している会社や学校などで自動的に受けている人が多いようである。
そこで家庭での準備について尋ねた。「あなたのご家庭で、大きな地震に備えていることはありますか」の問いに対して、最も多かったのが「水・食糧などを備蓄している(36.9%)」。ついで「特に何もしていない(33.7%)」。以下「非常用持ち出しグッズを用意している(28.8%)」「危険なものを上の方に置かないようにしている(15.7%)」、「地震保険に加入している(14.1%)」となった。ほかには、「家族で避難場所、連絡方法を決めている」「消火器を用意している」「勤務先や学校からの帰宅ルートを確認している」などの声も聞かれた。
今回の調査で、地震対策の2位が「特に何もしていない」であったことは注目に値する。研究者によっては首都直下型の巨大地震がいつ起きても不思議ではないという人もいる。9月1日は防災の日。各自が防災意識を再度高めるきっかけとなることを願う。(編集担当:堺不二子)