地方飛ばし、15日に中央公聴会 安保法案

2015年09月09日 13:45

安保法案に対する中央公聴会が15日に開かれる。民主、維新、共産理事ら野党が地方公聴会開催後に開くべきなど、反対するなか、今国会での安保法案成立を急ぐ与党らが強引に決めた。

 民主党の北澤俊美筆頭理事は「与党はとんでもない暴挙に出た。地方公聴会を蹴飛ばし、いきなり中央公聴会を強行採決した。場内協議で決めようという開会前の委員長の仕切りにもかかわらず、こういうことをしたのは断じて許さない」と激しく非難した。

 福山哲郎理事は「中央公聴会を15日にしたいという話が突然、与党から出てきた。そして、今日議決したいという。これまでの経緯を踏まえ、今のままで中央公聴会の議決は認められないと答えた。すると、委員長の仕切りで、場内協議をということだったので、これまでの委員長の大変な尽力を鑑みて、場内協議を了解したが、協議では15日に行うことでは合意に至らなかった。しかし、勝手に理事懇談会を開き、15日の中央公聴会を決め、委員会を再開し(与党が強引に)議決した」と経緯を説明し、鴻池委員長や自民党の佐藤正久理事に厳重に抗議したとした。

 維新の党の清水貴之理事は「与野党の合意がない中で強引にやられたことを残念に思っている」とし、日本共産党の井上哲士理事は「憲法に関わる法案であり、国論を二分している法案であるので徹底議論するということで、与野党で進めてきたのに、いきなり中央公聴会を決めたということは極めて遺憾」と運営を問題視した。(編集担当:森高龍二)