違憲の安保法案、廃案しかない 4党街頭で訴え

2015年09月09日 13:47

 「この国会でどうしても仕上げなければならない」(自民党・谷垣禎一幹事長)と安保法案を是が非でも今国会での成立を目指す政府・与党に対し、民主、共産、社民、生活の各党代表らが8日、街頭演説し、揃って違憲の安保法案は廃案しかないと強く、世論に訴えた。

 岡田代表は「皆さん、これからが本当のたたかいだ。しっかりと野党が力を合わせて頑張っていく。ぜひ、皆さんも力を貸してほしい。一緒にこの安保法案を廃案に追い込もう」と共闘を求めた。沿道からは賛意の声が上がった。

 岡田代表は安保法案採決への一歩になる中央公聴会の日程を与党が抜き打ちで決めたと批判。「野党に相談することも提起することもなかった」とし「強行、強行で中央突破しようという安倍政権、安倍総理の意図が透けて見えるような採決だった」と数の力で押し通そうとする政権与党の強引さを批判。

 岡田代表は「今までの内閣が集団的自衛権の行使は憲法違反だと国会で明言してきたにもかかわらず、一内閣で問答無用で変えようとしている。これは日本の立憲主義の大きな危機だ」と断じて許されないと改めて問題提起。野党、世論が一体になって、阻止する必要を訴えた。

 また、岡田代表は「この法案は第一歩に過ぎない。安倍総理が見据える日本の姿は、自民党憲法改正草案にあるように、集団的自衛権の行使を幅広く認める日本にするということだ。日本は従来通り憲法の平和主義を守り、海外への武力行使に抑制的な国を目指し続けられるかどうかの大きな岐路に立っている。皆で力を合わせ、憲法の平和主義をしっかりと守っていこう」と日本政治の危機を訴えた。(編集担当:森高龍二)