経団連が軍需産業に新たな利潤追求の市場を見いだそうと期待してか「防衛産業政策の実行に向けた提言」を15日までにまとめた。このことが15日の中谷元防衛大臣記者会見でも記者団から取り上げられた。
記者団が「経団連が防衛装備品の輸出を国家戦略として推進すべきだというような提言をまとめた。この事実関係と受け止めは」と質した。
中谷元防衛大臣は「昨年4月、防衛装備移転三原則の策定以降、諸外国との間で様々なレベルでの協議が行われているが、防衛装備・技術協力は国際社会の平和と安定への、より一層積極的な貢献、諸外国との安全保障協力の強化などを目的としたもの」だとし「防衛装備移転三原則の下でも、積極的に武器輸出する方針に転換したり、輸出を大幅解禁するといったことはない」と答えた。
しかし「政府の関与と管理の下で、円滑に協力を進めていくための体制・仕組みについては、しっかり検討していきたい」などとした。
経済界に武器輸出を促進すべき、武器輸出しようという動きがあることについての受け止めは、との記者団の問いに「民間の中の動きで、経済界として、関係の方々が集まって意見を述べ合ってまとめて提言するということは一般的なことであるというふうに認識している」などと、一般商品の製造・販売かのごとき見解を示した。右傾化する安倍政権に癒着を深める防衛産業面での利潤追求の動きに懸念が広がるのは必至だ。(編集担当:森高龍二)