アメリカの高校生、3人に1人が「1日4時間以上ネット利用」日本の2倍

2015年09月26日 20:39

 10代の「スマホ依存」が問題化しているが、日本の若者だけがネットに依存している、とまではいえない。国立青少年教育振興機構が、日本・米国・中国・韓国の高校生を対象に行った調査によると、1日にネットを「4時間以上利用している」高校生の割合は、米国32.6%、日本12.2%、中国10.8%、韓国7.7%だった。インターネットの利用時間が最も多いのは、アメリカの高校生なのだ。

 「平日の1日にインターネットを利用する時間(学校の授業での使用を除く)」については、「6時間以上」の割合が、日中韓では5%程度にとどまったのに対し、米国は17.5%と3倍以上に達した。次いで多い「4~6時間未満」では、米国が15.1%だったのに対し、日本は8%、中国と韓国は5%程度。また、ネットを1日に4時間以上使っている割合は、米国では3割以上、日本と中国は1割強で、韓国は1割未満だった。米国の高校生は日中韓と比べて、ネットを利用する時間が圧倒的に長い。

 ちなみに日本の高校生は「1~2時間未満」が最も多く(約3割)、次いで「2~4時間」、「1時間未満」の順だ。中韓では「1~2時間未満」「1時間未満」「2~4時間未満」の順となっており、「ほとんど使わない」割合も高い(中国16.6%、韓国10.9%)。一方、日本と米国の高校生で「ほとんど使わない」は5%未満にとどまった。

 ネットで主に何をしているか聞いた結果は、4カ国とも「LINEやTwitter、facebookなどのSNSの利用」が7~8割と最多を占めている。高校生たちは、国籍に関係なくSNSの利用を最も重視している。次いで「音楽を聴く」である。「動画を見る」については、日米が5割だったのに対し、中韓国は3割台と少なかった。

 「私はインターネットから離れられない」との問いに「とてもそう思う+まあそう思う」とした割合は、米国が4割弱、日本と中国では3割台だったのに対し、韓国は2割に満たない。アメリカの高校生がいちばん「ネット依存傾向」が強い、ともいえるが、同時にアメリカ(と日本)の9割前後は「ネット上でのつきあいは危険やトラブルに巻き込まれる可能性がある」とも認識している。日米の高校生は、ネットのリスクを理解しつつも「ハマっている」のかもしれない。さらなる分析が待たれる。(編集担当:北条かや)