ソフトバンクグループ<9984>は米国で最大級のオンライン融資仲介サービスを提供するSocial Finance, Inc.(ソーファイ)に、ソフトバンクグループ主導で既存株主と合わせて総額10億米ドル(約1,200億円)の出資を行うことを発表した。この出資はソーファイのシリーズEの調達で、米国フィンテック業界の調達ラウンドとしては過去最大の調達額となり、Third Point Ventures、Third Point LLCの関連会社、Wellington Management Company LLP、Institutional Venture Partners(IVP)、RenRen、Baseline Ventures、DCM Venturesなどのソーファイの既存株主も含まれる。出資によりソーファイは、従来の銀行取引サービスに満足できなかった優秀な人材を対象とした融資仲介サービス提供業者として、事業成長を加速させていくとしている。
出資により、ソーファイのこれまでの調達額は総額14億2,000万米ドル(約1,704億円)となる。同社は2014年より事業を黒字化させている。同社にとって今回の資金調達は、今年2月に実施したシリーズDから程なくしての調達である。
ソーファイは2011年から、若手社会人を対象に公的・私的な学資ローンの統合およびリファインナンスなどの今までにない革新的なサービスの提供を開始した。以来、住宅ローン、住宅ローンのリファイナンス、個人向けローンの取扱高を拡大するとともに、業界トップのカスタマーロイヤルティーとなっている。これまでの同社の貸付実績は40億米ドル(約4,800億円)以上で、2015年末までには60億米ドル(約7,200億円)を超える見込み。
この資金調達によりソーファイは、商品の革新性、手続きの簡易化、会員(コミュニティー)への価値の提供について、成長を促進させていく。具体的には、従来の銀行取引のやり方にとらわれずに最高のカスタマーサービスと革新的なサービスを提供することで、ソーファイは同社の画期的な融資仲介サービスをこの数カ月で飛躍的に強化していく。
また、他には類を見ない価値を会員(コミュニティー)へ提供することに注力している。今回の資金調達により、起業家向けプログラムやキャリアサポートサービスなど、会員限定のサービスを拡大することによる他の融資仲介サービス提供業者との差別化、厳選した職業訓練プログラムや求人情報提供など、会員限定のサービスに注力、といった取り組みを進めていく。(編集担当:慶尾六郎)