国益に適う最善結果得る事できた TPPで総理

2015年10月07日 07:08

 安倍晋三総理は6日、TPP交渉が大筋合意したことを受けての記者会見を行い、「かつてない規模の人口8億人、世界経済の4割近くを占める広大な経済圏が生まれる」とし「その中心に日本が参加する。TPPは国家百年の計であり、私たちの生活を豊かにしてくれる」と、アベノミクスにとって、その核になるものとも位置付けてきただけに、大きな期待を示した。

 安倍総理は「TPPのメリットは関税をなくすだけにとどまらない。安かろう、悪かろう、は認めない。サービスから知的財産に至るまで、幅広い分野で品質の高さが正しく評価される、公正なルールを共有し、持続可能な経済圏をつくり上げる野心的な取り組みだ」とし「チャンスをもたらす」とした。

 また、安倍総理は「世界に誇るべき我が国の国民皆保険制度は今後も堅持する。食の安全・安心にかかる基準もしっかりと守られる。正当な規制を行うに当たって我が国の主権は全く損なわれることはない。投資家と国との紛争処理に関して、そのことを確認する規定を盛り込んだ」とし、「自由民主党がTPP交渉参加に先立って掲げた国民との約束はしっかりと守ることができた。そのことは明確に申し上げたい」と強調。

 安倍総理は「米、麦、さとうきび、てんさい、牛肉・豚肉、乳製品。日本の農業を長らく支えてきたこれらの重要品目については最後の最後までぎりぎりの交渉を続け、これらについて、関税撤廃の例外をしっかりと確保することができた。これらの農産品の輸入が万一急に増えた場合には緊急的に輸入を制限することができる新しいセーフガード措置を更に設けることも認められた」と語った。

 そのうえで、安倍総理は「厳しい交渉の中で国益にかなう最善の結果を得ることができたと考えている」とした。(編集担当:森高龍二)