石破大臣ブログに『共謀罪』が最近、頻繁に登場

2015年12月05日 11:59

 石破茂地方創生担当大臣がここ最近のブログに『共謀罪』をよく登場させている。来年5月の伊勢志摩サミット、2020年のオリンピック・パラリンピックがテロ対策強化への動きを強める背景にあるが、米国を中心とした対IS有志連合に人道支援のみを行う14カ国の一員だった日本が安保法によって法的には軍事支援も可能な国になってしまったため、来年3月の安保法施行以降、さらに危険度はあがるとみられている。

 石破大臣は「共謀罪はテロ対策に有効性が高い」との考えを従前から示しているが、先月27日のブログでは、外国人記者クラブの会見で共謀罪についても発言したことを紹介し、移民の話に比べ「ほとんど反応がありませんでした」と記述。「移民についての強い反応と比べると若干違和感がありました」と書き込み「私としては共謀罪の導入は先週も述べたとおり、テロ対策として有効性が高いと思っているのですが、そこに多くの共感をいただいたものとも思えず、不思議な感じが致しました」と漏らしている。

 今月4日のブログでは「くどいようですが、ネーミングはともかく『共謀罪』について、上司のパワハラで苦しんでいる若者たちが居酒屋で、あの野郎、ぶっ殺してやりたい。そうだ、そうだと会話しただけで既遂となってしまう的な、ためにする批判が一部でみられます。構成要件も共謀の態様についても相当限定されているにもかかわらず、このような意図的な批判があることは極めて残念なこと」と犯罪構成要件、態様は限定されていると真摯な議論が行われるよう、けん制している。

 石破大臣は「フランスには『共謀罪』的なものが規定されているのにテロが防げなかったのだから意味がないという批判に至っては明らかに論理の飛躍。テロが想像をはるかに超えた手法で実行される以上、国民の生命・身体を守る側にも覚悟が必要」と主張する。(編集担当:森高龍二)