働く人の約9割がストレス実感、トップ要因は「仕事」「人間関係」

2015年12月08日 09:05

 この12月1日から、従業員に対する「ストレスチェック制度」が義務化された。といわれても、ピンとこない人も多いだろう。今回の導入は「労働安全衛生法」の改正で実施されるもの。労働者が50人以上いる事業所では毎年1回、57項目からなるストレスチェック検査を、すべての労働者に対して行うことが義務付けられる。ただし、契約期間が1年未満の人や、労働時間が通常の労働者の所定労働時間の4分の3未満の「短時間労働者」はストレスチェック検査の対象外となる。

 労働者が自分のストレスの状態を知ることで、ストレスをためすぎないように対処したり、医師の面接を受けて助言をもらったり、会社側が仕事を減らすなどの措置を実施してもらったりすることで、うつ病などのメンタルヘルス不調を未然に防止するための仕組みだ。

 働く人にとって、職場でのストレスはつきもの。マーケティング会社のマクロミルが、20歳~59歳までの働く男女1000名を対象に「ストレス実態調査」を行ったところ、働く男女の86%がストレスを感じていることが分かった。原因は「仕事、職場の人間関係」が多数を占めた。

 方法はインターネットリサーチ。調査期間は2015年11月20日(金)~11月22日(日)で、調査は昨年に続き2回目の実施となる。「普段どの程度ストレスを感じているか」尋ねたところ、ストレスを感じている人は86%(「強く感じる」30%+「やや感じる」56%)にのぼった。原因は2トップが「仕事内容」62%、「職場の人間関係」58%で、仕事や職場関係でストレスを抱えている人が多い様子がうかがえる。

 ストレスを感じている人に、どのくらいの頻度でストレスを感じるかたずねると、「ほぼ毎日」と答えた人は42%で、「週に3~4日」と答えた人も33%にのぼった。「週に1~2回」(19%)、「それ以下」(5%)と比べて、毎日ストレスを感じている人が目立つ。

 一方、この12月から「ストレスチェック制度」が始まったことを知っているか聞いたところ、7割の人は「知らなかった」と答えた。2014年10月に実施した同様の調査データと比べて、認知度は22%上がったが、制度に関する興味関心はまだまだ低いようだ。(編集担当:北条かや)