相対的貧困率など数値目標決める 民主

2015年12月24日 07:41

 民主党は「格差小さい先進国モデル国家」をめざすとして、共生社会創造への数値目標を入れた中間とりまとめを行った。今後さらに検討をすすめ、来年3月に正式決定する予定。

 それによると相対的貧困率を平成24年の16.1%からOECD平均の11.3%に、子どものいる現役世帯(大人1人)の貧困率を54.6%からOECD平均の31%に、被用者に占める非正規雇用の割合を現況の40%から30%以下に(平成2年では20%だった)それぞれ実現することを書き込んだ。

 そのうえで「目標の達成期限、子ども、女性、若者の対象者別目標も含め、引き続き検討していく」としている。

 このうち、働き方では同一価値労働同一賃金システムの導入、官民問わず、すべてのパート労働者・非正規労働者を対象に、合理的理由がある場合を除いて、処遇に正社員との差別的取り扱いを実質的に禁止する。

 またサービス残業ゼロを確実に実現し、一週間の実労働時間の上限(EUは50時間)を法で規制する。また有給休暇消化率を100%に近づける。また、最低賃金を全国平均1000円にすることを2020年までに実現するため、政労使一体で取り組む。

 財源の確保では、格差是正に所得課税、資産課税の累進性の強化や控除制度の見直しを図る。

 民主党の共生社会創造本部では、今後、さらに働き方の大改革として、月の残業45時間を超えるものを禁止する残業時間規制なども検討していくとしている。(編集担当:森高龍二)