社会民主党は政府の新年度予算案について24日「事実上4年連続の15か月予算であり、2015年度補正予算とあわせれば100兆円を超える膨大な規模となった」とし「アベノミクスの失敗を隠す『一億総活躍社会』づくりやTPP対策を名目にした参議院選挙向けの『バラマキ』とともに『積極的平和主義』を掲げ、当初予算で初めて5兆円台に乗せた防衛費やODA予算の増額が目立つ予算だ」とし「アベノミクスの失敗隠しと選挙対策、軍拡予算だ」とする談話を発表した。
また「TPP対策という観点からは全文訳も公開されず、全体像も不透明で、条約の批准・承認もされていない段階での農林水産業対策は参院選を意識したバラマキ以外の何物でもない。また、低年金受給者に3万円を給付するための予算も低年金受給者への抜本的な対策を示さないままの来夏の参院選前の給付金支給で、選挙目当てのバラマキというよりない」とした。
防衛費について「前年度比740億円増の5兆541億円となった。安倍政権の成立後4年連続の増額となり、SACO関連経費、米軍再編関連経費を含めた当初予算として初めて5兆円を突破した。4兆9801億円であった2015年度予算も、直前に決めた14年度補正予算に含まれた2110億円と合計して5兆1911億円と5兆円を超えていたが、16年度予算の場合も15年度補正予算の防衛省所管分1966億円をあわせると5兆2507億円となり、防衛力偏重の安倍政権の姿勢がさらに明確になった」と指摘した。
また「垂直離着陸輸送機オスプレイ4機(447億円)、イージス艦建造費(1735億円)、F35戦闘機6機(1084億円)、機動戦闘車36両(252億円)、「そうりゅう」型潜水艦建造費(636億円)など、戦争法による新たな任務を見据えた装備の導入、南西警備部隊の配置など島嶼防衛態勢の整備が進められる。このペースが続けば2014年から18年の中期防衛力整備計画の枠(5年間で23兆9700億円)を上回るのは必至で、防衛費は際限なく膨張していくおそれが強い」と警戒する。(編集担当:森高龍二)