安倍晋三総理は18日開いた政府与党政策懇談会で27年度補正予算案について「一億総活躍社会の実現という新たな挑戦の第一歩を記すもの」と語った。
また「GDP600兆円に向けた歩みをより確固たるものにしつつ、少子高齢化という課題に正面から向き合う。アベノミクスの果実も活用しながら、希望出生率1.8の実現、介護離職ゼロの実現に向け、達成に直結する施策を実行していくのでよろしくお願いしたい」とあいさつした。
同案は夕方、閣議決定された。補正予算案の一般会計総額は3兆3213億円規模。低年金者に3万円を支給する年金生活者等支援臨時福祉給付金に3624億円を盛り込んだ。約1100万人が対象で、来年6月までに支給されるもようだが、時期が参院選挙前だけに野党からは『選挙対策のバラマキ』との批判は免れそうにない。
このほか、TPPに関連し農林水産業の競争力強化策などに3403億円を計上した。また東京電力福島第一原発の廃炉、汚染水対策などに156億円、消費税軽減税率導入への対応として全国に相談窓口を設ける費用などに170億円、米軍再編に係る経費等に757億円、マイナンバーの製造・発行等に283億円などが盛り込まれた。
財源については税収増と前年度の剰余金で賄う。また平成27年度のPB赤字半減目標は堅持した。(編集担当:森高龍二)