年末の思い出といえば、クリスマスや忘年会、年越しパーティーなどのイベントがすぐに想起されるが、「年末から年始にかけてのアルバイト」を挙げる人も多いのではないだろうか。特に学生の頃は、筆者のまわりでも年末年始は帰郷せずに、アルバイトに明け暮れるという人も少なくなかった。こうしたことからも、夏休みなどの長期休暇とともに年末年始は、アルバイトする人にとって「稼ぎ時」であると言える。さらに最近は深刻な人手不足により、どの企業も年末年始のアルバイトを確保するのに苦労していていることから、「売り手市場」となっているという。そうした状況のなか、求人情報大手のリクルートジョブズが21日、11月の三大都市圏(首都圏、東海、関西)のアルバイトの募集時平均時給を発表した。それによれば平均時給は981円であり、前年同月の962円を19円上回った。また前月は977円であった。年末年始の短期アルバイト向けに提示した時給が、高めに推移した結果とのこと。この981円という平均時給は、調査を開始した2006年以降で最も高い水準であり、また深刻な人手不足を背景に、6月より6ヶ月連続で過去最高を更新した。
都市圏別に見てみると、首都圏、東海、関西すべてのエリアで前年同月を上回った。首都圏の平均時給は1019円であり、前年同月の999円を20円上回った。前月は1014円であった。東海の平均時給は924円で、前年同月の907円を17円上回った。前月は921円であった。関西の平均時給は948円で、前年同月の926円を22円上回った。前月は944円であった。
職種別に見てみると、「専門職系」などすべての職種が前年同月を上回った。スーパーや百貨店などの「販売・サービス系」の平均時給は965円で、前年同月の943円よりも22円上回った。電話対応やデータ入力などの「事務系」の平均時給は1004円で、前年同月の978円よりも26円上回った。
リクルートジョブズは今後の傾向について、深刻な人手不足、そして訪日外国人旅行客に対応できるスタッフを求める動きが強まっていることから、時給の上昇は続くのではないかとの見方を示している。(編集担当:滝川幸平)