民主党の岡田克也代表は政府の低年金の高齢者を対象にした1人3万円の臨時給付金について、10日のNHK番組で、安倍晋三総理が、これは以前に民主党の海江田万里代表(当時)が求めていたものに近いものだ、としていることに反論した。
岡田代表は「低年金者への給付を増やそうということには自民、公明との3党で合意しているが、月額5000円を制度として、20年、30年と安定的に給付していくものだ。今回の安倍政権のもの(3万円)は1回切りのもの。また(合意の)対象は600万人だった。今回はなぜか1100万人に増えている」と疑問を提起。
また、岡田代表は給付時期についても「参院選挙直前の5月、6月にばら撒くと言う。これが選挙目当てでなくて、一体なになのかということを我々は言っているのだが、総理はそのことには全く何も答えていない」と批判した。
また経済について、就労実態に視点を当て、若い層の女性就労者の半分以上が非正規であることや男性就労者でも3割以上が非正規と提起し、「景気が良くなれば多少変わるかもしれないが、こういう社会はまともな社会とは思わない」と非正規雇用の増加、特に若年層の非正規雇用に強い懸念を示した。
岡田代表は「非正規では給料も上がっていかない。将来の貧困層の予備軍のような(ことになる)。真面目に働く人がきちんと安心し生活できる社会にすることが、ほんとの意味での経済政策だし、持続的な経済成長にもつながる」と強調した。(編集担当:森高龍二)