民主党の細野豪志政調会長は19日の記者会見で、推計200万人いるとされる厚生年金の違法な未加入について、その背景に保険料の半額を事業者が負担するが、その社会保障負担が非常に重いことが考えられるとし、さきの国会に提出した中小企業の社会保険料の事業主負担を軽減する法案(正規労働者雇入臨時助成金の支給に関する法律案)の実現へ取り組む考えを示した。
細野政調会長は「政府は必要性を認めていないが、違法な未加入問題の解決と中小企業が制度をきちんと運用し正社員を増やしていくためにも、この法案を前に進めていきたい」と語った。
この問題については、塩崎恭久厚生労働大臣も重い認識を示しており「厚生年金加入後に事業主が自発的に毎月の保険料をまとめて支払っていただかなければいけないということでありますので、事業主が理解して可能な限り自主的な加入手続を行う、そして保険料を支払ってもらうということを粘り強く指導することが基本だと思っているが、保険料を支払う余裕があるにもかかわらず、払わない、悪質なケースも中にはあるわけであり、加入指導だけではなくて、立入検査なども踏み込んでやっていかなければいけないということがあり得る。立入検査実施手順を見直すことを検討しており、立入検査拒否の罰則規定を発動するために仮に告発すればどういう対応になるかも視野に入ってくると思っている」と刑事告発しやすくなるような基準案づくりにも取り組んでいく姿勢を見せている。(編集担当:森高龍二)