安倍晋三総理は22日の施政方針演説で世界経済について「不透明感が増している」としたうえで「力強く成長を牽引してきた新興国経済に弱さが見られる」ことをあげた。
安倍総理は「21世紀に入って15年。安い労働力、緩い環境規制、より安く生産できる地を求め、新興国への投資が拡大したが、経済が成長すれば労働コストは上がる。公害も発生する。より安くを追い求めるデフレ型の経済成長には自ずと限界がある」とし「リスク顕在化の前に世界が目指すべき新しい成長軌道を創らねばならない」とした。
そのうえで、安倍総理は新しい成長軌道をイノベーションに求めた。安倍総理は「イノベーションによって新しい付加価値を生み出し、持続的な成長を確保する。より安くではなく、より良いに挑戦する、イノベーション型の経済成長へと転換しなければならない」と訴えた。
そして「21世紀にふさわしい経済ルールを世界へと広げる、大いなる挑戦。TPPは、その最初の一歩」と位置付けた。(編集担当:森高龍二)